エリザベス・ストラウト「オリーヴ・キタリッの生活」
少し気持ちが落ち着いたので今日は映画を観、「オリーヴ・キタリッジ」を読み続けた。
海外文学の短編を読むのって本当にいいな、好きだなと思いながら読む。一編読んで少しぼんやりとし、それから次の短編を読む。難点は読んだ側から結構内容を忘れたりしている事。今回もこの話どういう話だっけ?とページをパラパラとさせながら振り返ったりした。この行為がKindleだとやっぱり難しいよなと思う。
「オリーヴ・キタリッジ」は先にドラマを観てしまったのでその影響力は大きいと思う。ドラマになっているのはこの中の数編だし、少し変えている部分もあるけれどティストは小説とドラマ、変わらなかったと思う。一番影響力が強かったのは主演のフランシス・マクドーマンだろう。オリーヴが出てくるところは頭の中は全て彼女を思い浮かべてしまっていた(笑)いや、多分、小説のオリーヴはもっと太って大柄なんだと思うけれどあの強烈な性格がもうまさにはまり役だったので。
小説は必ずしも彼女が主人公じゃない話もあって、本当にちらっとしか出てこない作品もある。架空の港町に住む人達の普通の生活の中のさざなみみたいな出来事が綴られていてそれがわかる!ってなるのだけれどこれはここで描かれたのを読んで初めて気がつくわかる!なので感心させられてしまう。
そして読み進めていくうちにフランシス・マクドーマンだったオリーヴがなんと自分になってしまっている事に気がつく。オリーヴの中に自分が入り込んでしまったのか自分の中にオリーヴが入り込んでしまったのか。それとも自分の中に元々オリーヴが存在していたのかもしれない。
本を閉じてそんなオリーヴに別れがたい気持ちになるがすぐ続けて「オリーヴ・キタリッジふたたび」を読むので楽しみだ。
*映画
明日への地図を探して
ジュゼップ
*読了本
エリザベス・ストラウト「オリーヴ・キタリッジの生活」