エリザベス・ストラウト「オリーヴ・キタリッジふたたび」
昨夜はよく眠れた。眠れたと言っても4時半には目が覚めたけれどひさしぶりに眠れた感だ。
眠れない、眠れないと思いながら目を閉じているのと違って、寝てるなあ、私は今寝てるなあ凄く気持ちがいいと感じながら寝ていた。
目が覚めてベットの中で「オリーヴ・キタリッジふたたび」を読み切る。ドラマの「オリーヴ・キタリッジ」を見たのをきっかけに「オリーヴ・キタリッジの生活」そして「オリーヴ・キタリッジふたたび」とずっとオリーヴ・キタリッジと過ごした日々。とうとうその日々が終わってしまった。小説を読み終わることで寂しさを感じたのってあったかなと思うくらいちょっと寂しい。
「生活」では最初の夫ヘンリーを亡くし、最後にジャックと出会う。正直ヘンリーに愛着があったからジャックの登場に違和感を感じたけれど「ふたたび」の初っ端でジャックが出てきて嬉しくなってしまったのは何故かな(笑)
そしてオリーヴの70代から80代が描かれる。もちろん何編かはオリーヴが主人公ではなくて脇役だったりチラッとしかでてこなかったりは前作と同じ。そして印象に残って好きな話はティーンの女の子が主人公の「清掃」と病に犯された主婦が主人公の「光」だったりする。オリーヴだけではなくてそこに住む人々の群像劇の様な街そのものが主人公の様なそんな風にも読める。
「生活」を読んだ時はしだいに自分がオリーヴに重なってオリーヴになってしまったかの様な感覚になったけれど「ふたたび」ではオリーヴはまた自分から離れて老年時代を過ごしていく。いずれ自分にも訪れる時間。最終の「友人」の最期のオリーヴの心境と病者はその時間を想像させてくれる。
午前中はかかりつけの眼科医へ。総合病院での結果、そしてこれからの事などかかりつけ医の先生に相談。しばらく様子を見て生活し、もしも症状が進んだら手術を検討しましょうとの事になった。新しく眼鏡を作り替えるので色々と検査してもらう。
新潮の日記リレー、今日は7月の日記
7月1日〜7月7日青山七恵
7月8日〜7月14日 桐野夏生
7月15日〜7月21日 高山羽根子
7月22日〜7月28日 滝口悠生
7月29日〜8月4日 小川洋子
青山さんの日記で去年のあれこれを思い出す。
レジ袋有料化、静岡のサーバルキャット、火球、都知事選、九州の豪雨
桐野さんがバレーをやっていて驚いた。そして好きな部分があった
「夕方、雨の中、車で買い物に出かける。カーラジオから山下達郎の歌が聞こえてくる。昔のことを思い出して、涙がでそうになった。ワイパー、カーラジオ、達郎。うわーと叫びたくなるほどの、醍醐味だ。」
新潮2021.3 桐野夏生7月14日
それから小川洋子さんの日記はやっぱり小川洋子さんで小川洋子さんの小説が無性に読みたくなってしまう。
「お席をご用意することができませんでした」
私も幾たびもこのぶんしょうを読んだ覚えがある。
*映画
*読了本
エリザベス・ストラウト「オリーヴ・キタリッジふたたび」
*読んでいた本
岸政彦 柴崎友香「大阪」
新潮3月号