戯言スクラップブック

また日記を書き始めました。読んだ本や聴いた音楽など CD棚 https://kankoto.hatenadiary.jp/ 

山崎佳代子「ドナウ、小さな水の旅」

 

山崎佳代子さんの「ドナウ、小さな水の旅」をやった読了。書店で見かけていて帯が堀江敏幸さんだったので気になっていた。B&Bでお二人の対談があると知り、慌ててネットで注文し読み始めた。対談の日までに読み終わらず、半分くらい読んで臨んだ。

 

その後、毎日なんとなく読書するモードに戻れず、昨日一気に最後まで読む。

Instagramにあげた感想

セルビアベオグラード在住の詩人、山崎佳代子さんがドナウ河に繋がる支流の河、街を巡る。読んでいる私は彼女の視線に乗っかって旅する。その景色と出会った人々を思い浮かべ想像しながら。私はセルビアという国について殆ど知らなかった。この作品には繰り返し繰り返し太古からのこの地方の歴史が語られる。そこに著者の思いがある。遠い国の歴史を生きてきた人々、彼女の目を通してその人々の辿ってきたものを思う。それにしてもこの地方で歴史の重なりの中でなんと多くの人々のいのちが奪われた事だろう。

先日著者である山崎佳代子さんと作家の堀江敏幸氏の対談を聴きに行った。文学と言うものの果たす役割、文学だからこそ綴られるもの、文学と言うものの大切さを思った。出会われた方々の話す言葉の中に詩があるとおっしゃられていた。

 

ライブ後、サイン会、B&Bで買った本が対象なのかな、持参した本をそっとしまう。持っていない山崎さんの本を見つけられず、堀江先生の講談社文芸文庫番の「書かれる手」を購入し、堀江先生にサインをいただく。「こんな高い本をありがとうございます」と堀江先生。持ってない本はこれしか見つけられなかった。平凡社ライブラリー版は持っているけれど未読、これを機に読もうと思う。堀江先生にまた短編小説の講座を開いてくださいなどとお忙しいのにお願いしてしまった。

朝日カルチャーセンターで受けた内田百閒や、佐田稲子の短編小説の講座が忘れられない。

数年ぶりに行った下北沢の街はガラッと変わっていて新しくなったB&Bも初めて訪れた。すっかりおしゃれな感じ。いつも行っていたライブハウスなどのある方は変わらないだろうか?

コロナになってすっかり遠ざかってしまっていた。