戯言スクラップブック

また日記を書き始めました。読んだ本や聴いた音楽など CD棚 https://kankoto.hatenadiary.jp/ 

村上春樹「1Q84」

 待ちに待った村上春樹の新作長編、一気に読んだ。久々に凄いきちんと机の前にすわって何時間も読んだりしてしまった(最近の読書と言えば寝転んで読んでいるか電車の中で読んでいるかなので)これだけたくさん売れててたくさんの人が読んでることにびっくりしてしまう。ふだん小説など読まないS嬢まで買っていたので物凄くびっくりした。(皆本当にそんなに村上春樹が好きなのか?)
 色々書いてもどうかと思うしネタバレになってしまうのでやめておくけれど、村上作品を読んではじめて泣いたかもしれない。(もしかしたら短編とか読んで泣いたことがあったかな、でも記憶にないから)青豆さんの最後の章、読んだ方ならあそこだって分かると思うけれど。
 今回も宗教とか暴力とか色んなものがいっぱい詰まっていて現実の世界におこってきた色んな事を思い浮かべてしまう。これは書いても大丈夫なのかなとひやっとしたり。

 性的な場面は今回ちょっとしんどかった。たんなるその行為ではなくてそこになにか意味もあるんだろうけれどやっぱりそこは納得できないというか・・・わからないかも。他にも色々分からない謎な部分もあって、でもそこをいろいろ考えて読まなくてもそれはそれで感じたままでいいかなとも思った。考え出したらキリがないほど色んな謎が。あと父親との場面、親子ってなんなんだろう。

 ずっと一貫して描かれている世界があってそこを感じることが出来る。ちょっと運命?というものを思う。自分の力で変えられないもの?その世界の中で受け止めて生きていくと言うこと。誰かのことを一途に思うこと。そういうことがちょっと切なかった。でもそうか・・・「大好きな世界の終わり・・・」もその運命を受け止めるという結末なんだ。

 でも読んでる間は楽しかった。やっぱり村上春樹の文章が好きなんだなーと思った。

 1984年の自分はどう過ごしていたのか振りかえったり、ジョージオーウエルの小説や、デビットボウイの曲やら1984を思い出してみた。

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 2

1Q84 BOOK 2