津村記久子「アレグリアとは仕事できない」
面白かった〜ずんずんと読んでしまった。そして読みながらどんどんアレグリアというコピー機への憎しみがつのっていった。読んでるこっちまで破壊したくなったよ(笑)機械音痴というのもあるかもしれないけど日々機材やらパソコンやらにかこまれて仕事しているとその機械たちの不調に日々悩まされるわけで、ミノベと同じように日々イライラすることが多すぎる。先日もレシートの機械が壊れた。修理の人が代替機を置いていったのだけれどそれがまた調子が悪くて肝心の価格部分のインキがかすれて見えないじゃないかよー!!!一日お客さんに謝りながらレシートを渡した。そう!不満は機械だけじゃなくてのらりくらりとしているメーカー側にも募るのだ。
ってどんどん不満が出てくるのでやめようっと。 でもそういう思いをふつふつと思い立たせる所は本当に旨いなあ〜と思った。働くって事はこういう矛盾に満ちた怒りがつねに着いて回ると言うことだ。
もう1篇の「地下鉄の叙事詩」も面白かった。同じ時間を地下鉄に乗り合わせた別の人物によって物語れる。こういう満員の電車に詰め込まれていると言う理不尽さって何なのかな。やっぱりそうして地下鉄に乗らなくてはならないと言う矛盾をかかえた人たちの話だと思う。
- 作者: 津村記久子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/12/01
- メディア: 単行本
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