カズオ・イシグロ「わたしをを離さないで」
最初、物語全体が霧に包まれたみたいにはっきりしなくて中々入り込めなかった。でもなんとなくもしやと分かってからはどんどん読み進んだ。今日は半分くらい残ってたのを一気に読んだ。
感想は…ネタバレになるからあれこれ書けないけれど、いつも行きつく、何のために人は生きているのかと言う答えの出ない所に行き着いてしまった。たんたんと語られて物語は進んでいき、だからこそ重苦しく、悲しく胸にたまっていくものがある。そしてこの物語を彩っている色んな風景を思い浮べて心の中に映し出す。とても印象的な場面があってそこは忘れられない。人は人を必要とするけれどひとりだ。ささえになるのはやはり思い出なのだ。
- 作者: カズオイシグロ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/04/22
- メディア: 単行本
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