岡本太郎「青春ピカソ」
この本はお友達のMちゃんに誕生日のプレゼントにもらいました。ちょっとねーこれは一生本になっちゃいました。特に前半、「ピカソ発見」、「ピカソへの挑戦」の章に出てくるきらめく言葉の数々!本の文章に線を引き、付箋をつけながら読んだのなんて何時以来だろう。素晴らしいものに出会ったときの衝撃、そして観賞者であることの意味。
いつもいつも何かを聴き、何かを読み、気持を揺さぶられ、だけど所詮こちらは受け入れる方であって作り出すほうではないんだって気持がいつもあって・・・・それが時々つまらなく思えたりして。でもこれを読んで受け取るという事は、もうそれは自分自身なんだと思った。受け取った時点で自分の物なのだと思った。感じた心は自分以外の何者でもないんだから。
いったい芸術において単に眺めるという立場があり得るであろうか。真の観賞とは同時に創るということでなければならない。
真に芸術作品に対した場合、観賞者は己の精神の中に何らかのセンセーションによって、新たに何ものかが加えられる。というよりむしろ己れ自身に己れが加えるのであるが。
- 作者: 岡本太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2000/06/28
- メディア: 文庫
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