ロベルト ボラーニョ 「はるかな星」

アメリカ大陸のナチ文学」の最終章に出て切る物語を改稿し1篇の小説にした物語。「アメリカ大陸のナチ文学」はまだ読んでない。こちらから読めばよかったかな。

同じ詩の創作ゼミで一緒だった詩人アルベルト・ルイス=タグレと言う人物のその後の軌跡をたどっていく物語。
主人公の僕アルトゥ―ロ・Bは「野生の探偵たち」のアルトゥ―ロ・ベラーノ、「2666」の語り手とされている。そしてそれは作者自身である。(解説の鴻巣友季子氏によると)
ボラーニョの作品はここにはいない誰かを追い求める物語が多い。どうしてそうなのかされが何を意味するのか。もう少し読み込んでいかなければわからないのかもしれない。
そして物語のあらゆるところに潜んでいる不穏な空気。
その猟奇的な面を持つ詩人、しかし大空に飛行機で詩を綴る詩人。どこか遠くの時間に行方が紛れ込んで見えなくなりそうなそんな終盤に現れた刑事によって物語が加速していく。
最後の詩人を訪ねていく10はうつくしくて緊張感があってロマンチック。

題名にもなった「はるかな星々」という言葉がでてくるところが最高に好きだ。

はるかな星 (ボラーニョ・コレクション)

はるかな星 (ボラーニョ・コレクション)