ROVOを見にピットインへ
ROVOを見に新宿ピットインへ。
2時くらいについて荷物を預けて新宿御苑へ。この間の写真教室の課題、御苑でもう少し写真を撮れないかなと思ったけれどあいにくの曇り空。光の射さない空が恨めしい。それでもちょこちょこと桜が咲いている。1週間後くらいが見ごろなのかな。一人で園内をほぼ1週。いい写真撮れなかったけれどいい写真がどんなものだかわかっていない。
友達と待ち合わせ時間まで時間があったので紀伊国屋書店へ。海外文学コーナーへ行ったけれどどうしてもつれえ帰りたくなるものがなかった。柱のところに末井昭のコーナーがあって「素敵なダイナマイトスキャンダル」が映画になったらしい。しかも主演は柄本佑だ。そういわれたら似ているかもしれない。末井さんの本は買わずにちくま文庫で出た神藏美子「たまもの」を買う。映画の冊子をもらう。ほかに又吉のコーナーにあった冊子も。しかしお店の外に出てもらった冊子は映画のパンフレットだったことに気づく。表紙に映画パンフレットです、店内でご覧下さいとテープで貼っていた。どおりで豪華な冊子だなあと思った(汗)あわてて店舗に戻しに行く。ご自由にお取りくださいと書かれていたのは隣にあるミニチラシの事だったみたいだ。
それから3丁目にある草枕で友達と合流してカレーを食べた。草枕のカレー久しぶりだ。辛さランク1にしたけど私には十分辛い。友達たちは辛さ3。少しだけ人付き合いの話になった。そんなに多くの人と直接かかわらない、深い部分にまで付き合わない。最近人付き合いで行き詰まったりしていてつくづくそう思う。この音楽仲間もお互いのそれぞれの私生活の部分まで深く知らない。知らないけれど音楽を楽しむという共通部分の風通しの良い付き合いで10年以上会い続いている。
ROVOがピットインでライブをやるのは初めてらしい。オールスタンディグだ。ROVO見るの去年の野音以来。前半の新曲、ちょっと今までない感じだったような(うろ覚え)どんなふうに変化し、完成していくか楽しみだ。そして怒濤の後半、半端ない演奏力、ドラムの駆け引きがすごかった。山本さんのギターもキレ切れ。踊ることがやめられない。もう足とか無理と言ってるのに勝手に動いてしまう。凄かったなとしか言えない。演奏に圧倒されているのにニヤニヤしながら楽しくて仕方ない。そんなライブでした。
テジュ・コール 「オープン・シティ」
鳥に始まり鳥に終わる。都市の彷徨と思索の小説。それぞれに違った出自を持つ異なった人種の人々とのかかわりを通して彼自身の内面で語られる言葉。単一民族で暮らしている自分にはきちんと理解できない世界の普通のことが描かれていてそういうことに気づかされる。
ほぼ都市を歩きながら人とかかわりながらであるのに主人公には深い孤独を感じてしまう。死について
サイトウ教授やマーラーについてなど 何回か語られていてそこに個としての最後を考えてしまう。
21世紀のゼーバルトと紹介されいたがまさにそんな感じもうけた。なにか大きなストーリーがあるわけでもない、内面の語りのような小説。そういう作品を淡々と読む楽しみがある。
ゼーバルト、まだ読んでないのがあるので読みたいな。
- 作者: テジュコール,Teju Cole,小磯洋光
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/07/31
- メディア: 単行本
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谷川俊太郎 山田馨「僕はこうやって詩を書いてきた」
これは数日で読んでしまった。736ページもあったんだ。でも面白くてどんどんページめくってしまった。
友人でもある編集者の山田馨氏が谷川さんの幼少のころからの詩とともに進んできた谷川さん自身のまさに生を聞き出す。
尾崎 真理子インタビューによる「詩人なんて呼ばれて」をこの間読んでそういえば前にも谷川さんにインタビューした分厚い本がでていなかったっけ?と思い出し図書館で借りてきた。
「詩人なんて呼ばれて」もインタビューなんだけど尾崎氏の散文もはさまっていて半分彼女の作品でもあるかのような印象も受けた。しかしこの本は本当に親しい友人の山田氏と本当にフランクに会話を楽しんでいる様子が伺える。素に近い感じがする。だからこそ聞ける部分とそうじゃない部分があるのかもしれないけれど。
面白かったのは作品を順に追っていくことによって谷川俊太郎の詩の変遷がとてもよくわかること。私生活の変化(3人の妻たちとの出会いと生活と別れ)時代、年齢を重ねていくこと。変化してきた部分と根本的に変わらない部分、個で孤であること。ずっと持ち続けている子供の部分。
そして全編に広がっているのは山田氏の詩人谷川俊太郎に対する暖かい愛情だ。愛情・・・というか谷川俊太郎という人が好きなんだなあというのがぐんぐんと伝わってくる。
- 作者: 谷川俊太郎,山田馨,川口恵子
- 出版社/メーカー: ナナロク社
- 発売日: 2010/06/26
- メディア: 単行本
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U.S. Girls 「 In a Poem Unlimited」
ポートランド出身で現在はトロントを拠点とする女性アーティスト、Meg Remyによるソロ・プロジェクト、U.S. Girls。通算6枚目となるフル・アルバム!!
2015年の移籍作『Half Free』に続く、4ADからの2枚目のアルバム入。
前作の「Half Free」がすごく好きでこのアルバムはお気に入りで時々聴きたいなと思うと聴いたりしていたので新作は楽しみに待っていた。
アルバムが届いて初めて分かったけどジャケットの絵の彼女の目からは涙が流れていたんですね(何か意味合いがあるんだろうか)そんな印象的なジャケットもかっこいいです。
前作のダークさと不思議さは部分は少し薄まったような気がする。反対にポップさは増し彼女の妖艶さの魅力が全開したアルバム。なんとなくレトロな雰囲気なんですよね。ノイジーと言うよりもエレジーなギターが印象的。3曲目のディスコミュージックもベースラインが懐かしさに拍車をかけます。コケテイッシュな声で結構過激な内容のことをうたわれているようですが英語ができないので歌詞が分からなくて残念。意味が分かったらもっと楽しいだろうな。6曲目の「Incidental Boogie」とかかっこいいんだよなあ。後ろで鳴ってるギターとか!9曲目の「Poem 3:31 U.S. Girls In a Poem Unlimited Alternative 0 3」なんてシンセポップだし、そしてやっぱり一番素晴らしいなと思うのは最後の「Time」サイケなギターと挟まれる小気味のいいパーカッションがたまらない。色んな要素の曲がギュッと38分のアルバムの中にギュッと入っている感じ。
と、ざっと印象を書きましたが前作とどっちが好きかと尋ねられたら前作になっちゃう(汗)ちょっとダークでごちゃっとしてて変態性も感じて不思議な感じがよかったなと。もちろん今作も好きです。今作はまた違う方向ですごく水準高いアルバムだと思います。ピッチでも8.6とってますしすっきりした印象がします。
- アーティスト: U.S. GIRLS
- 出版社/メーカー: 4AD
- 発売日: 2018/02/16
- メディア: CD
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