阿刀田高「黒い箱」

家に何年も積んどくしていた文庫本。今年はそういう本もすこしずつ読んでいこう。いつ出たのかなと見てみたら昭和63年だった。帯の今月の新刊には

吉村昭  雪の花
宮脇俊三 殺意の風景
高橋源一郎虹の彼方へ
赤瀬川権平ブラック・ジャパン
泉麻人 街のオキテ 

など 時代だなあ。

SF?作品なのかなと思って読み進めたがちょっと官能的な部分もありつつ黒い箱が意味するものを考えると単にSFとも言えない小説。たたちょっぴりちょっと前の中年男性が主人公なのでう〜ん・・・と思う部分もあった。あの頃40代なら今は70代ということだ。今の4,50代男性ならこういう風には思わないんじゃないかなと思う部分もある。。謎が謎のまま?謎の旅行に出た妻と、入れ替わりに現れた謎の女性。空を飛ぶ男。どの人物についての謎は明かされない。それは読んだ人それぞれが考えた答えでいいということなのかな。
個人的にはもうちょいすっきりしたかった。え、これで終わり?と思った。

解説の藤田氏が

わからないものの中でも最たるものが人間の性だが、その理解不可能の魔性がごとき性を唯一の通路として交わり得ない男と女の悲喜劇が、この作品のテーマである。

と言われてるが
え、そうなのか。

黒い箱 (新潮文庫)

黒い箱 (新潮文庫)