桐野夏生「リアルワールド」

大好きな作家桐野夏生。彼女の比較的新しくでた小説17歳の少女達が主人公の「リアルワールド」と38歳の女が主人公の「ダーク」を続けて読み事にした。
 まず「リアルワールド」今朝読み始めて3時間程で読破。ひとくくりに見ていた高校生の女の子達が、あたりまえなんだけどひとりひとり違っていろんな葛藤があってそして毎日を生きてるんだなって思った。一つの殺人事件にかかわってそれは好奇心から出たものだけど、殺人を犯した少年にかかわることが彼女達にとっては日常からの脱却だったんじゃないんだろうか。
桐野作品て結構人間の嫌な部分、普段考えたくない部分とか平気で突いてくるのでこっちの感情も抉り取られるような気持ちになる。どうしようもない状況に自らおちていく状態。ある程度の限界やあきらめの感情の入った17歳という年齢、そして大胆でさえあるのだ。
 いつも桐野作品に出てくる女達は強くてかっこいいのだが今回はやっぱり少女達が主人公なのでその辺は弱かったかもしれない。しぶとさとかもなかったかも。 自ら命を絶つことを選んだ少女も、残された少女もそれぞれのリアルワールドの中にいたのだ。

リアルワールド (集英社文庫(日本))

リアルワールド (集英社文庫(日本))