[本棚]岸本佐知子編 「変愛小説集 日本作家編」

岸本さんの訳す小説はどこかでヘンテコで奇妙な世界が広がっていて好きです。中の人達はいたって真剣なんだけど外から見ている私たちにはヘンテコでユーモラスに映る世界。もしかしたら普通と思っている自分も他人から見たらヘンテコなのかもしれない。

これは岸本さん訳アンソロジー「変愛小説集」の日本人作家編。日本人作家の作品なので当然岸本さん訳ではないです、当たり前か(笑)でも依頼する作家のチョイスは岸本さんが選んだのでそこに岸本さんらしさが広がっているかなと思う。

収録作はこちら

形見 川上弘美
韋駄天どこまでも 多和田葉子
藁の夫 本谷有希子
トリプル 村田沙耶香
ほくろ毛 吉田知子
逆毛のトメ 深堀 骨
天使たちの野合 木下古栗
カウンターイルミネーション 安藤桃子
梯子の上から世界は何度だって生まれ変わる 吉田篤弘
男鹿 小池昌代
クエルボ 星野智幸
ニューヨーク、ニューヨーク 津島佑子

それぞれに味わいが異なる変愛小説。一番のお気に入りは本谷さんの「藁の夫」かな。愚痴愚痴と嫌味な夫が現実感感じる(笑)しかも藁でできてるんだからね。
多和田さんのは変愛さが文字、漢字を通して表現されていてこの作品は果たして海外向けに翻訳できるのかな?
安藤桃子作品も濃厚で良かったし、津島作品もじんわりとくるなあと思った。

実は変愛小説集を読んでないので(積ん読状態)そちらも読まなくては。