森見登美彦「太陽と乙女」
森見氏がデヴュー以来小説以外に書かれた文章14年分。この本のことを森見氏は 眠る前に読むべき本 と定義付ける。確かに眠るときに1篇2篇ポチポチと読んで意識がぼーっとして眠るにはこういう本が一番いいな。現にこの本を読みながら眠ったりした。
ひさびさに読む森見氏の文章にいいなと思う。特に序盤の読書に関する文章とかわくわくする。富士山に登る話や学生時代の話など読んでいて楽しい。しかし彼のスランプに関する話になると楽しく読むという感じではなくなる。そんな重苦しく書いているわけではないけれど、やっぱりスランプの苦しみが伝わってくる。あえてそのスランプ時の文章もここにまとめられている。自分自身のこともちょっと考える。何かを生み出してるわけではないけれど自分の生活の事。スランプのトンネルを抜き出してのトンネルの向こうの不思議な世界の物語を楽しみにしている。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/11/22
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (7件) を見る