桐野夏生編「我等、同じ船に乗り」
こちらも去年から読みかけてた本。心に残る物語 日本文学秀作選 として文春文庫で一人の作家が何篇か作品を選んでのアンソロジーでこれからも出るみたい。で、桐野さんの選んだ作品は
島尾敏雄「孤島夢」島尾ミホ「その夜」松本清張「菊枕」林芙美子「骨」江戸川乱歩「芋虫」菊池寛「忠直行状記」
太宰治「水仙」澁澤龍彦「ねむり姫」坂口安吾「戦争と一人の女」「続戦争と一人の女」谷崎潤一郎「鍵」
とても桐野さんらしいなあと思ったし、その中に林芙美子の「骨」が入っていたのが嬉しかった。「便所の小窓から冷たい空気を吸って、死んだ夫を思う場面の切なさは忘れられない。読み返す度に涙が出る。」とあとがきに記されていた。それにしても・・・・江戸川乱歩「芋虫」や谷崎潤一郎「鍵」が変態すぎて驚いた。だけどこういう女の人って世の中にはいるんだろうなと思う。
澁澤龍彦は苦手だったけれど「ねむり姫」は凄くロマンチックだなと思った。そのイメージが何度も頭の中に残っていた。
我等、同じ船に乗り心に残る物語―日本文学秀作選 (文春文庫)
- 作者: 桐野夏生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/11/10
- メディア: 文庫
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