戯言スクラップブック

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永井荷風「墨東綺譚」

 何故に「1Q84」の後に「墨東綺譚」なのか不思議だけれど積読本の山でふと手に取ったので。角川文庫の今月の編集長桜庭一樹さんセレクトの1冊。もちろん永井荷風を読むのははじめてだった。

 自分の知らない時代の知らない町の風景が面白かった。物語の中に物語が入れ子で入っている。男の人って何時の世もこんな風に女の人を求めるものなのかな。

 夕立のシーンは鮮やかに思い浮かべさせられた。それから夏の夜主人公とお雪さんの抱え主が手持ちぶさたにお雪さんの帰りを待ち蚊に悩ませられるところとかなんか情けない感じで面白かった。

 うまく感想は書けないな。こういうひと時二人でいてそうして離れていくこともあるんだろうなと思うだけだ。


墨東綺譚 (角川文庫)

墨東綺譚 (角川文庫)