長嶋有「電化製品列伝」
長嶋有さんによる
さまざまな文学作品の、その中の電化製品について描かれている場面だけを抜き出して熱く語った、自分でいうのもなんですが、珍妙な書評集なのです
面白かった〜。家電芸人がおおはやりですが長島さんは家電作家?!とでも呼ぶべき存在かもしれない(笑)こういう目の付け所があるんだ!と驚いたり面白かったりだけど、こうやって電化製品が描かれているそのシーンがそのものがあることによってより際立っているというのか、印象付けられた。すごくいいですね。
栗田有起さんの所で出てくるズボンプレッサーですが皆さん使ってますか?はるか昔ワイシャツも、ズボンも、きちんとアイロンを自分であてていたとき「これがあると楽でしょ」とある日ダンナが買ってきたんだけど、このズボンプレッサーなるものが物凄く手ごわくて、いや、単に自分が不器用なだけかも知れないけれど私がやるとどうしても折り目が二重になってしまい・・・・・。それ以来本人が帰宅後にひとりやっていますが・・・・。
あと炊飯ジャーのくだりも面白かったな。「今、売り場にあるのは金属製の、ロボコップの頭部みたいだ」とか。本当にそう思う、ちょっと怖いよね。あと蚊取りマット、そういえば家では使わなかったな・・・・蚊取り線香だった。夏休みに親戚の家とかに行くとあってどうしてこんなので蚊をやっつけられるのか不思議だった。
あれ?書評本だったのになんだか自分の家電の思い出を懐かしがっていた。
そしてこの中に干刈あがたさんの「ゆっくり東京女子マラソン」が紹介されてて、先日読んだ本にも干刈が紹介されていたのでなんだか感慨深い気持ちになった。
そして干刈あがたに生きていてほしかったと強く思う。宇多田ヒカルや、ブログや、田舎にばかり普及した真っ白いBSアンテナなんかを、みて感じて、書いてほしかったよ。
- 作者: 長嶋有
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/11/05
- メディア: 単行本
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