戯言スクラップブック

また日記を書き始めました。読んだ本や聴いた音楽など CD棚 https://kankoto.hatenadiary.jp/ 

モーサムトーンベンダー@渋谷AX

 

とうとうこの日が来た。

 個人的には、バイバイ世界ツアーは広島で終わり、AXなんて外むけのおまけみたいなもん〜なんて思っても(AXってハコがあんまり好きじゃないし、ライブそのものもどうしても表向きのライブになってしまうという思いがあったため)それでもやっぱりAXはバイバイ世界ツアーの最終日なのであった。あの素晴らしかった広島のライブを思い出しつつ、AXではあるけれどとにかくもう一回ライブが見れるという気持。そしてあの広島があったからこそ今日も多分彼らは全力で最終日をやってくれるだろうという気持。

 たしか、数日前までは今日は雨の予報じゃなかったでしたっけ?それがお天気も良くてこの陽気、さすが晴れバンド、モーサムさん。このツアーで初めて防寒着じゃなくジャケットで出かけました。
 新宿で友達と待ち合わせ一緒に泊まるホテルに荷物を預けていざ渋谷へ。ひとり、またひとりとモーサム好きな友達が集まる。たくさんいけた人も、そうでない人も、でも凄くモーサムが好きな仲間、そのみんなの顔が見れるのが嬉しい。そして見回せばこんなにたくさんの人がいて、その人達が皆モーサムを見に来たんだと思ってちょっと愕然とする。地方行ってなんとなく見たことあるなって人見たりしてるとどうしてもモーサムが自分達のバンドであるかのような幻想を抱いてしまうけれども(汗)でもそんな事当たり前なんだけどとんだ勘違いで、こうしてたくさんの見に来てる人たちを見てると誰の物でもないひとつのバンドなんだってあらためて思い知らされる、目を覚まさせられる。

 今日はどうしても行けない混沌仲間のお友達に良番を譲ってもらったので、やっぱり覚悟をきめて前の方で見る事にする。前回のリキッドで東京のライブ、前方はどういう事になるかつくづく思い知らされたけど覚悟の上。(本当にひどかったなあ・・・)

 SEが鳴り響いてメンバーが登場!百々さんは斜めに切り替えが入った黒シャツ。このツアー、私が見た所では全部このシャツだったなあ〜。初めて京都で黒シャツ姿の3人を見た時はあまりのかっこよさにめまいがしました。黒くて悪くて怪しくて、だけどやっぱりモーサムで。しかし、今日のタケイさんは最終日と言う事で気合いが入ってた〜!白スーツ?!やってくれるなあ〜。

 そして1曲目、ロッキンルーラが始まった。
まず驚かされたのは広島であれだけ枯れていた声が完璧に治っていた事。さすがだなぁと思うとともに、本当によくも短時間でここまで治したもんだと思うとそれだけでまたじわりと胸のあたりが熱くなる。そして白ぶちのサングラスの中の目をじっと見つめる。目の前の百々さんはまぶしく輝いていてなんだかまたちょっと遠い存在のような気もしてしまう。百々さ〜ん!の黄色い声にやっぱりここは東京だと苦笑い。

 そして真に今宵限りの見せ物がはじまった。ワクワク感と寂しさと、吹き飛ばすように掲げられた赤いエレクトリックギター、思わず拳が上がる。そしてギュワ〜ン、ギュワ〜ンとギターをかき鳴らして前に出てきてくれたらもうそれだけでテンションがあがってしまう。何時も何時もこのツアー序盤にやってくれてそのワクワク感でふわっと飛ばしてくれた曲、RED GUITAR C'mon 、大好きです。

 AXで、前の方で見るって事はそれだけ音に対してはリスクを負うって事でもあるんだけど今日もまあ音はそんなに完璧には聞えなかった。やっぱり目の前にギターのモニター(?)があるからギターの音だけはめちゃめちゃ良く聞えてそれは大満足だったんだけどその音が大きすぎてベースとドラムの音が聞えにくかったこと。あとやっぱりボーカルは空を飛んで、私の頭の上を通り抜けて後ろに行ってしまうなあと思った。でもねえ、もうそれもいいんです、それは覚悟の上だから・・・・・ただただ目の前の3人を見ていよう。ああだけど相変わらず△が小さいなあ〜(笑)

 実は福岡でおいしいものを食べすぎたせいかずっとおなかの調子が悪くってこの日ももしものために朝からストッパをもう3錠も飲んでいて(笑)そしてやっぱりこれは風邪なのかも知れず、ラジカル、ボルケーノと激しい曲の序盤戦で確実に自分の内側から熱がどんどん上がっていくのがわかった。絶対熱があったよ・・・・・。周りの熱気と自分の熱気と・・・happy icecream でまたピンっとネジがはずれて大暴れしてしまう。
ああっ!あの思わせぶりのチッチ壊れるでしょう・・・・・。壊れろ壊れろ壊れろ自分!また頭振りすぎてどっかが切れても知らないぞ。
 
 案の定・・・・頭がぼわ〜っとしてしまう・・・・。まわりで大盛り上がりのビートルバーナー 、周りの揺れに身体を預ける。そして2時間前。どれだけこのツアーで息ハアハアさせながら(丁度怒涛の前半戦のお休み曲みたいな存在だったなあ・・・)呼吸を沈めながら聞いただろう・・・仙台の「冷ましたるわ」の言葉のかっこよさ。枯れそうになる声をしぼりだしてうたってた姿。最後はいつもいつもその手の表情をじっとじっと見ていた曲。
 アンハッピー・ニューエイジ をまた投げやりに聞きながら(もうねえ・・・・いつもいつももうどうにでもしてくださいって気分になるんだもん。身体をなげだしたくなるんだもん)火照った頬と、ボーっとした頭でそのたまらない倦怠感を楽しむ。真夏のプールの後のけだるさみたいな気持。物凄い満足感の中のけだるさ。もしくはバスに乗った後のダスティンホフマンか(卒業)

 そんな雰囲気でいたのにマッシュポテトになったらまた俄然元気が出てきて身体をくねらせてシム自分が可笑しい。も、もしや???と思ったゲストも出なくて本当によかったよ〜(笑)最後までこの素敵なアレンジで聞かせてくれてありがとう。本当に大人のブギーになってたよね。
 そして光蝕を受け止める。このツアーで初期モーサムの曲を何曲かやってくれて、それは嬉しいとともに多分その初期にやってた感じとの差を大きく見せられる事でもあって、それが昔を知ってる人にとっては色々思わせる部分でもあったりして。あの初期の頃の張り詰めたヒリヒリ感がないって言う事。それを求めてしまう気持はわかるけれど、それはやっぱり求めても仕方のないことだと思う。今のモーサムがやる光蝕は今のモーサムの音であるのだから、それはやっぱり別の音が出るのが当たり前だと思うのです。自分は今のこの光蝕を受け止めようと思った。

 そして中盤のin the airからの流れ、また変えてきた。最後までこうやって変えてくることの意味、迷いながら迷いながら、どこかに行こうとしてるモーサムを見るような気がした。in the air は音源と違って力強い。どんどん進んでいく感じ。その中に危うさもあって切なかったりする。なんだろう・・・・もう泣きたくなって来た。ペチカ を聞きながら何故かこの曲が初披露されたあの対アートとのツアーに思いが飛ぶ。楽しかったなあのツアーも。1曲1曲に色んな思いや思い出が詰まってて何なんだろうね・・・。
 奇跡の歌、GREEN & GOLD 、Have you ever seen the Stars?はもう言葉にすることは何もないかもしれない。さっきまでの熱も、倦怠感も何もなくなって、まっすぐにまっさらに目の前を見るだけ。一小節ごとに思いを込めて声を出す百々さんをじっと見る。
だけどあれは何ですか?あのチカチカ照明は???? 
 ここだけは大きく文句を言いたいです。誰か?どうしてこの曲にこの照明を持ってきたのか説明してください。ステージ上の3人はあれは?いいの?
 いささか戸惑い気味になったけどそのままGREEN & GOLDへ。何回この曲で泣かされてきただろう。なんで何回聞いてもそこに持っていかれるのだろう?多分目の前の3人がこうしてすべての力で演奏してくれる限りこの曲に飽きるなんて事は絶対無いに違いない。Have you 〜、何時もこの曲は一緒に歌ってしまったりする。特に何やってんだベースボールスター、ロックンロールスターの所、何故かベースボールスターは松井の顔が浮かび、ロックンロールスターの所は目の前の百々さんに向かってうたってしまう。(ああ・・・・なんか相当イタイ人かも・・・・)でも今日はうたわないでじっとじっと動かないで3人を見てました。頑張れ頑張れと一緒になってうたいまくった広島とは対照的に今日はどこも見逃したくなくて比較的じっと見てることが多かったかもしれない。多分もうこのツアーは今日で終わりでもう二度とはないっていう気持があったからかな。

 怒涛の終盤はもう、終わりに向かってるって気持で切なくなりながら踊った。切なかったけど目の前の百々さんのはじけっぷりに心の中でキャーキャー言いながらはじけてた。本当にかっこいいな、振り回される髪の毛や、何回も前に出てきて引き倒すギターやら、横っ飛びのステップやら、チラリと見えた紫のパンツやら(笑)そして、そして!凡人の時に左前に出てきてギュンギュンとやってた百々さん、おもむろに後ろを向いてお尻を振り振り!え????ええ〜〜〜〜(笑)一瞬目が点になりながらも大笑い。出た!ゼップ大阪以来の尻プレー!(笑)こ、こんなお茶目なところも大好き(笑)しかも真顔ですからね何時も(汗)

 アンコール、ロッキンルーラ〜Hang song で来るかと思ったら!な、なんと刻まれるリズムは!!!!!もうポカン状態の周囲の中でひとり両拳振り上げて奇声を発する自分。怪しくタケイさんが登場して、あれ?あれ?百々さんは?と思ったら反対側から登場〜。もう、もう嬉しくってしょうがないTo Hell With Porentyですよ!何が起こるかわからんな周囲にザマア見ろ〜知らないんかい?の優越感に浸る私。タケイさんの雄たけびの合間に入るギターがもう鋭くてイヤラシクテたまらないかっこよさ!ギャング・オブ・フォー親父踊りそのままにア〜アアアアッツ!と踊りまくる自分は完全に浮きまくり(汗)もうもう周囲のポカン状態が本当に気持ちよかったなあ〜(笑)
 で、そのままロッキンルーラ〜Hang song。ようやく周囲も踊りだして熱を持ってくる。マラカスの出番もそこそこに早々Hang song〜!!!違うだろう!そんな立てのり曲じゃないでしょう!と押せ押せ周囲にまたまったく反発してのひとりディスコ状態。目の前で腰を振る百々さん(笑)ツツ〜と氷上を滑るタケイさん!今日のジャンプは失敗なしですか?(笑)話題のイナバウアーをAXで披露(笑)ああ〜本当に楽しいなあ?何でしょう、本当にこの人たちは、笑ってしまうよ。

 ダブルアンコールはあるとは思ってたけれど、多分未来は今で案外あっさり潔く終わると思ってた。だから1音目を聞いたら物凄く動揺してしまった。まったく考えてもいなかったechoを持ってきたからだ。ここでechoを持ってきた事の意図はわからないけれど(このツアーでは1回もやってなかったはず)もう、一気に押し寄せてきた感情の波に翻弄されてどうしようもなくなってしまった。そして今回のツアーのあれこれがぐるぐる蘇り、そしてechoをやってた頃のライブの空気が蘇り、最後のギターをかきむしり頭を振ってる姿はもうどうしようもなくなってしまっていっぱいいっぱいだった。締め付けられるおもいだった。そして最後にいった百々さんの言葉。
バイバイ世界ツアー終わり
 物凄くすがすがしくてやり遂げた感がして、もっともっと感情がぐっと来て・・・・。
後ろに流れていく人たちの中に友達を見つけたら一気に来てしまった。泣けた。

 最後のAXをきちんと見ることが出来てやっぱり良かった。そうしてかけがえないバンドだってまた再確認して、かけがえない仲間だなと再確認した。モーサムだけでしか繋がってない人たち、思いもそれぞれがそれぞれにさまざまだけれど、バンドに対する愛情があればもうそれで繋がってられると思った。皆さんお疲れ様でした。またライブで会いましょう。

 
 

ロッキンルーラ
RED GUITAR C'mon
ラジカル・ポエジスト
ボルケーノラブ
新型セドリック 
happy icecream
ビートルバーナー
2時間前
アンハッピー・ニューエイジ
マッシュポテト・ブギー
光蝕
in the air
ペチカ
奇跡の歌
GREEN & GOLD
Have you ever seen the Stars?
壊れてるよ
トカゲ
ダミアン
NO WAY CITY
ばちかぶれ!
凡人のロックンロール
DUM DUM PARTY
アンコール
To Hell With Porenty(ギャング・オブ・フォー)
ロッキンルーラ〜Hang song
アンコール2
echo