村上春樹「東京奇譚集」
昨日ベットでうだうだしながら一気に読んだ。4編は新潮連載時に読んでたのでああ・・・そうだったと確認しながら読んだ感じ。だけどこうして一冊の本になってまとめて読むとまた違った印象。それは本の装丁とかにも影響されるし、一遍一遍がそれぞれの作品に何らかの影を落としていると言うか・・・・。全部が全部すっきりと解決すると言うことがなくてなにか喪失感を抱いたまま・・・・だけどそのありのままを抱き続けて前へ・・・って終わり方をしていて、それはなんか励まされる爽快感。まったくありえないような話ばかりだけれど、(品川猿なんて・・・猿がしゃべるなんて・・・・)その喪失感は誰もが持ち合わせているものなんじゃないのだろうか。相変わらずうまいです、うまくて・・・すっきりしてて・・・・そこが物足りなくもあったり(今の自分はもう少しぐちゃぐちゃ揺さ振られたい)でもハナレイ・ベイではまたもや泣いてしまった。
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/09/15
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 95回
- この商品を含むブログ (552件) を見る