(毎日何をしているかというと、芋を煮たり、散歩をしたり、本を読んだり、人と酒飲んだり、仕事をしたり、パソコン通信をしたり、している。そのほかにも少しあるが、大きくくくればこんなところだ。
毎日するどんなことも、あるようなないようなことである。どれが一番ということもないし、どれが三番ということもない。どのことも、たいがい面白い。)
やっぱりこういうのがいいなって思ってしまった。こういうのって変だけどこのあいだ友達に借りて読んだ「鬼子」みたいな小説に比べて・・・。
いろんなところに書いたエッセイみたいのを一冊にまとめたもの。
温かいような、冷たいような、湿ってるような、そんな彼女独特の世界がひろがっていて浸ってしまう。なんとなく日常と繋がっていて・・・・、そんな中に気づかされるふとした瞬間の事。日常がこんなに美しい・・・って、そういう目で見れるヒト。
日記風の裏側の風景という話の中にすごく怖くていじわるな市場の話がでていて凄い好きだ。いじわるって所が凄く好き。延々と夜中友達と歩く話や・・・。40年代風喫茶店の話や・・・・。
本の話も少しあって漱石の「文鳥」の事についてや、トーべヤンソンさんの話や、いいなって思ってしまった。

- 作者: 川上弘美
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2002/10/01
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