戯言スクラップブック

また日記を書き始めました。読んだ本や聴いた音楽など CD棚 https://kankoto.hatenadiary.jp/ 

読書

松岡正剛「松丸本舗の挑戦 松岡正剛の書棚」

はじめて丸善の松丸本舗に行った時は本当に驚いた!その分類の仕方、独特の本棚に。ぐるぐる回って内側にはいっていってちょっとどこかわからなくなって迷路のようだった。この本はその松丸本舗のガイドブックのような感じ。それぞれどのようなテーマで分類…

堀江敏幸「いつか王子駅で」

再読。路面電車で思い出してああ読みたいなと思って読んだけど思ったほど路面電車の場面がなかった。記憶ってあてにならない。たぶん印象的な所が自分の記憶の中に大きくインプットされるんだろうな…。 なので読んでみると全然忘れていた事や、だんだんとそ…

四方田犬彦「先生とわたし」

このあいだふと買ってわりと一気に読んだ。四方田犬彦氏の師である由良君美という人物について書かれた本であるとともに自分と由良君美との師弟関係、その移り変わり決別、そして「師弟」ということそのものにか関しての著者の思い。 巨人のようにはるか高み…

ロベルト・ボラーニョ「野生の探偵たち」

途中で停滞したり、他の本に浮気したりでけっこう読むのに時間がかかってしまったけれどここ数日で下巻を一気読みした。そして読んだあとの満足感、充実感、やっぱり長編を読み通したときのこの感じはいいなあと思う。 内容(「BOOK」データベースより) 197…

荻原魚雷「活字と自活」

昨日と今日で一気に読んでしまった。フリーで文筆業で食べていく事の厳しさがありありと綴られている。ちょっと自虐的な感じも含まれているし、諦念感も漂っていて読んでいてちょっとしんどかったりもするし身につまされたりもする。けれど、しかし実は根っ…

銀色夏生「今日、カレーとシチューどっちがいい?つれづれノート12」

最新のつれづれを読む。やっぱり17を読んでよかった。すーっと銀色さんの気持ちのうつりかわりが理解できた。だけどスピリチュアルな話になるとどうも苦手な感じだった。ソウルパートナーとか・・・なのでセドナの場面とかやっぱりしんどい。 あと11月21…

週末に買った本

先週、東京に行った時に買った本 ★考える人 特集 村上春樹ロングインタヴュー まあね、やっぱり気になります。作品について作者が語る事によって作品の見方が固まってしまう部分もあると思うけとそれでもどうしてあの結末を持ってきたのかとか本人の気持ちを…

銀色夏生「きれいな水のつめたい流れ つれづれノート17」

先に18を読み始めたんだけどやっぱり17から読まなきゃと読み始めて一気に読んだ。銀色さんのこの沈み込んだ感じが全体をとおして語られていてこれって前回から?だったかなと思ったけど思い出せない。昔のようにテレビや映画や本に出てくる人や作者に対…

本の島をめぐる対話 vol.2 堀江敏幸×前田英樹×冨原眞弓トークイベント@青山ブックセンター本店内・カルチャーサロン青山


バスにて上京。荷物をいったん国分寺に置きに行きそれから表参道へ。東京暑くて国分寺の行き来と表参道からのABCブックセンターまで歩いただけでもう汗だくのバテバテになってしまった。会場に入って座るも後から後から汗が流れてきて頭もぼーっとしてしまう…

赤木かん子編 「日本語ということば (Little Selectionsあなたのための小さな物語)」

JOJO広重さんがブログやツイッターで紹介されているのを見て読んでみたいなと思いアマゾンに注文した本。今読んでいる本を読み終わってから読もうと思っていたけれど届いた日に我慢できなくなって最後の「「あまえる」ということについて」を読んでしま…

岡本かの子「食魔 岡本かの子食文学傑作選 」

この間読んだ短編のアンソロジーに入っていた「川」という作品がよかったとツイッターで呟いたら、フォローしている方に是非と薦められたのがこの講談社文藝文庫の一冊。実は家にありました、まだ読んでなかった。「家霊」はやはりこういう短編アンソロジー…

JOJO広重「みさちゃんのこと JOJO広重ブログ2008-2009」

いつも読んでいていいなあと思うブログがあってJOJOさんのブログもそのひとつで、何回も心を温めてもらったり後ろからそっと背中をおしてもらったりした。こうして一冊の本という形になってあらためて読んで、やっぱり本ていいなあと思う。ときどきパラパラ…

村上春樹「1Q84 BOOK 3」

やっとこさ昨日読み終わった。発売日に買ったんだけど BOOK 1から読み直していたので。去年 BOOK 1,2を読んでいた時に感じた、ここはちょっと苦手だな・・・・しんどいな・・・・と思った部分も今回はさらっと読めてしまったのが不思議だった。そしてさっき…

大川渉編「短篇礼讃」

感想後で

阿部和重 「ピストルズ」

佐々木敦×阿部和重トークセッション@ジュンク堂書店新宿店(8F喫茶コーナー)

阿部和重「ミステリアスセッテイング」

実は4月に佐々木敦さんと阿部和重さんのトークショーを見に行こうと思い、そうだ今度出る「ピストルズ」の前に阿部作品を読もうと思い立ち一気に読んだ。 面白かった!特にスーツケースを手渡されてからの展開。なんかネタバレなるかもだからあんまり書こう…

しまおまほ「奄美のマンマーの家で」新潮2月号

新潮2月号の読んでなかった短編諏訪哲史「尿意」と福永信「午後」を読む。しかし2作とも全然理解できなかったすみません・・・・だれか解説して欲しい。そしてやっぱり同じ号にのっているしまおまほの小説?が本当に素晴らしいと思う。どう表現してよいか…

桐野夏生「ナニカアル」

「王国」の後に読み出して急に何か解放されたような気持ちになってずんずんと読んだ。やっぱり桐野作品は大好き(笑) 桐野さんが作り上げた林芙美子の空白の時間。林芙美子は大好きだし、桐野さんが林芙美子を書くということで楽しみにしていたけれど読み進…

よしもとばなな「王国1〜3」「アナザーワールド 王国4」

文庫本で出た「王国」3冊とその続編である新潮に載った「アナザーワールド」を一気読みした。読みやすくてさらさらと読めたと同時に自分にとっては読みにくかったりした。本質を言い当てていると思うし、人間の芯の部分てそうだろうなと思うし、そこはとて…

小川国夫「虹よ消えるな」

しばらく前に買っていた本。ひっそりと読まれるのをまっていたようなたたずまい。小川さんはもう亡くなられているのだけれどその小川さんがもうすでにいないお祖母さんやお母さんの話を書いていて、書かれている人も書いている小川さんももうこの世の中にい…

クレア・キーガン「青い野を歩く」

山崎豊子を読んだあとだったので、ああ、やっぱりこういう短編集大好きだーとどっぷりと浸りこみじっくりと味わいながら読んだ。風景というのか自然と言うのかその荒涼とした感じがリアルに伝わってきてうまいなあと思った。ふとしたささいな部分が心のなか…

丸善

朝起きたらまた雪が積もってた…。今日は休みだったんだけど急遽きまった明日からのプロモーションの準備のために二時間仕事。そこから新幹線で上京(懐が痛い)。ライブまでちょっと時間があったので東京駅の丸善へ。ここに来るのは約一年ぶり、うきうきする…

山崎豊子「運命の人」

こちらも読むのに時間がかかった。けして読みにくいと言うのではないんだけど。相方がいま山崎豊子ブームで「読んでみる?」といわれて読み始めたんだけど・・・・・うーん・・・・今の自分とクロスしなかったかな。主人公もなんか好きになれないし、4巻目…

佐々木敦「「批評」とは何か? 批評家養成ギブス」

けっこう読むのに時間がかかったけれどゆっくりとじっくりと楽しく読んだ。おおっと思う部分がたくさんあって線をひいたりして。ひいた部分を書き出してみようかな。「貫通」と言う言葉があって、音楽とか小説とか映画とかふと繋がっている!と感じる瞬間と…

今日買った本

暮らしの手帖 万城目学「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」 谷川俊太郎「ひとり暮らし」 西村賢太「暗渠の宿」

村上春樹「めくらやなぎと眠る女」

外国の読者に向けて書かれた第二短編集の日本版。村上春樹がイントロダクションにこう書いている。 短編小説は僕がこの世界に置いてきた、ひとつひとつの淡い影のようなものだ。あるいは残してきたささやかな足跡のようなものだ。僕はそれらが残っている場所…

堀江敏幸「一階でも二階でもない夜」

堀江さんの散文集「回送列車」の第2弾。 堀江さんの文章を読むのって極上の贅沢だなっていつも読みながら思ってしまう。堀江さんの文章によって一瞬にしてその切り取られた場所に連れていかれる。そしてそこはしんと静かである。けれどキラキラとしている。…

桐野夏生編「我等、同じ船に乗り」

こちらも去年から読みかけてた本。心に残る物語 日本文学秀作選 として文春文庫で一人の作家が何篇か作品を選んでのアンソロジーでこれからも出るみたい。で、桐野さんの選んだ作品は島尾敏雄「孤島夢」島尾ミホ「その夜」松本清張「菊枕」林芙美子「骨」江…

米原万里「打ちのめされるようなすごい本」

年末からの持ち越し本。お正月の合間にちびりちびりと読んだ。著者がロシア語の通訳をされていた事もあってロシア関係の本もたくさん紹介されていた。またも自分の読書がどれだけかたよっているかを思い知らされた。 その文章に評した頃の政治状況などが思い…