戯言スクラップブック

また日記を書き始めました。読んだ本や聴いた音楽など CD棚 https://kankoto.hatenadiary.jp/ 

読書

松岡正剛「松丸本舗主義」

東京駅の向かい側丸善書店の4階で店舗イン店舗としての本屋、松丸本舗。松岡正剛氏が店主としてプロデュ―ス、その開店から閉店までの3年間の事が綴られている。 初めてこの場に足を踏み入れた時のことを思い出す。まるで迷路のように本棚が立ち並んでいて…

寒いです

図書館本の返却日で図書館へ。ものすご〜く寒い。寒いから昨日降った雪がガチガチに凍っている。前回借りたのが1月の5日。6日に実家に帰省したり遠征行ったり全然借りた本読めなかった、1冊だけ。今回は何冊読めるか・・・・。 今年は本読むぞ〜と誓った…

都甲幸治「生き延びるための世界文学: 21世紀の24冊」

「21世紀の世界文学30冊を読む」も面白かったけれどこちらも面白かった。まだ翻訳されてない作品を紹介してくれる、都甲さんのフィルターを通して、その作品につながるであろう窓のような気がする。まったく無関係の他国で暮らしている人たちが都甲さんの文…

日本文学100年の名作第2巻1924-1933 幸福の持参者

アンソロジー2巻目。読んだことのない短編が多くてそれぞれに味わいがあって良かった。そして後ろの読みどころを読むのもまた楽しい。選者がどういう部分を気に入って選んだのかその短編に対する愛情みたいなものが伝わってくる。一番好きなのは中勘助「島…

日本文学100年の名作第1巻1914-1923 夢見る部屋 (新潮文庫)

新潮文庫の日本文学100年の名作中短編アンソロジー第1巻。谷崎、芥川、内田作品は読んだことあったけれどその他の作品は初めて読む。1914ー1923の作品ということで当時の風景や、生活感がしのばれる作品があって面白い。鷗外の「寒山拾得」面白かった。最後…

ロベルトボラーニョ 「売女の人殺し (ボラーニョ・コレクション)」

13編からなる短編集。最初の2編を読んでもうしびれてしまった。ボラーニョの短編は他の短編とは違った感じがあって収まりのよさみたいな物がなくてだだもうひたすら読んでいく。可笑しみと死の予感。訳者あとがきを読んで長編とのリンクを知る。ボラーニョの…

山崎ナオコーラ「昼田とハッコウ」

「長い終わりが始まる」が好きでああいう痛い感じをついつい求めてしまうけどそこは薄めだった。主人公の従兄弟に対する屈折した気持ちと愛情が時間の中にあってそこが良かった。あと嫌な性格と思ってた朝倉についついひかれてしまう(笑)いつのまにか! 町の本…

織田作之助 (ちくま日本文学 35)

NHKで「夫婦善哉」がドラマでやってて(ドラマもとても良かった)そう言えばちゃんと読んだ事ないなと思い本棚から引っぱりだして来て読んだ。「夫婦善哉」の他にも短編が数編入っているんだけど「猿飛佐助」見たいなのもあるのが意外だった。読み物的な・・…

ガブリエルガルシア=マルケス「百年の孤独」

ついに読んだ。もっと読むのにてこずるかなと思ったけれど面白くて退屈しなかった。色んなもの放り込んでぐつぐつと煮込んだような濃厚などろどろになかに浸りきったような気がするのになんとなくロマンチックだったりふわっとさせられたりもした。生きる事…

小川国夫「動員時代 海へ」

小川国夫の死後発見された未発表原稿で未完の作。久しぶりに小川国夫を読んでやっぱり好きだなと思った。肉体の表現とか(母や姉におぶわれた時や、溺れている所を副官に助けられた所や、犬の波打つ背中とか)。戦時中ということもあって「死」という存在が…

「谷崎潤一郎 大正期短編集 金色の死」

谷崎の大正期に書かれたちょっと見落とされがちな短編を集めたちょっと珍しい短編集らしい。読んだ事があったのは「小さな王国」で、これはやっぱり不気味な子供に翻弄されていく教師の姿が面白い。と同時に本当にこの全てを支配している少年に憎しみさえ感…

ウェルズタワー「奪い尽くされ、焼き尽くされ」

ドノソの後に読んだからかとても身近に感じてしまった。もやもやとしてけして晴れ晴れとしない日常とか、憂鬱に落ち込むのではなくてなんだかなあ…トホホ感と言うのか…少し自虐的に自分を笑う感じというか…でもその感じが好きだなあと思う。 中年男性のちょ…

ホセ・ドソノ「境界なき土地」

帯に「錯綜した神経症的世界と豊かな文学的想像力」と書かれているけどまさにちょっと通常の世界からはかけ離れているような独特の世界に読んでいると包まれる。それは町の雰囲気にもよるし、ゲイで踊り子のマヌエラはじめとするちょっと普通でない人々にも…

フジモトマサル「聖なる怠け者の冒険 挿絵集」

「聖なる怠け者の冒険」と一緒に購入。新聞連載時のフジモト氏による挿絵集。藤本氏と森見氏のコメントがあるんだけど新聞連載時と物語が大きく違ってるぽい、新聞連載時版も読んでみたいなあとちょっと思ってしまった。それはさておき絵を見ているだけでも…

森見登美彦「聖なる怠け者の冒険」

ひさびさのモリミー本。やっぱり読んでいて楽しい、そして一緒になって京都の街を彷徨する。知っている場所も知らない場所も。森見氏の小説を読んでから京都の印象が大分かわった。しかしこの話で描かれているのは宵山の一日が舞台。夏の京都は実際に行った…

ラジスラフ・フクス「火葬人」

この間の豊崎さんと海猫沢さんのイヤガイブン「読後嫌な気分になる外国文学」で紹介されていて購入した一冊。 人が生きていく自分自身の拠り所みたいな物がいかに脆いものかを思わされた。ひとつの思いに囚われすぎてもならないし、周りに影響を受けて流されて…

蜂飼耳「空席日誌」

ああ蜂飼さんの本だなと思ったのは装丁が凝っていてあとページの中の文字の並び方とかも考えられていて、そこになにか詩人らしさが感じられる。 見開き2ページの散文(エッセイとは呼びたくない)と空席と題された3篇の小説。不思議な事に小説を読んでいる…

渡邊十絲子「今を生きるための現代詩」

若い頃は詩集も読んでいたけれど…の自分はやっぱりどこかではぐれた人なんだろうなあ。第1章では「教科書のなかの詩」として大人向けの大人でなければ実感として感じられない詩を子供に読ませる事の不幸みたいなことが書かれている。それが谷川俊太郎の「生きる…

ジュリアンバーンズ「終わりの感覚 」

この間行った「読んでいいとも!ガイブンの輪」でイヤガイブンとして紹介されてて購入した本。さっそく読んでみました。 自分の頭が悪いせいなのか最後まで読んで、ん?これはえっと、どういうこと?と理解できなかった。パラパラと読み返してみてなんとなく…

絲山秋子「忘れられたワルツ」

すらすら読めたのに後からじわじわ来る。7編の短編。それぞれの短編の映像を頭のなかで空想しながら読んだ。 たぶん震災をこえて書かれていて直接ではなかったりするけれど身体のどこかに残された寂寞としたものに響いてくる。「NR」はSF?って思ってしまっ…

イヤガイブン

今日は東京堂書店に豊崎由美さん×海猫沢めろんさんトークイベント「読んでいいとも!ガイブンの輪 第27回」に行ってきた。東京に来ていてライブにはさまれた予定のない一日、ちょうど来れて良かった。スケジュールが確定したあとだと中々難しかっただろう。…

ロンカリージュニア「神は死んだ 」(エクス・リブリス)

白水社エクス・リブリスシリーズの一冊。このシリーズはとりあえず気になると買っておく。今回の遠征のお供。 神が死んだ後の世界が描かれた短編集。けれどそれぞれがリンクしていて面白い。味わいも少しずつ違っていて「小春日和」なんて題名なのに若者達が…

内田百けん 「サラサーテの盤―内田百けん集成〈4〉」

東京日記が読みたくて読み始めた。東京日記は以前に何か違う文庫本だかで読んだけれど今回はちくま文庫の内田百けん集成で。なので読んだ事のない作品もあって面白かった。後の三島由紀夫による解説にも出てきたけれど「菊の雨」という短い小品が素晴らしい…

アドルフォ・ビオイ=カサーレス「パウリーナの思い出に (短篇小説の快楽)」

今回の旅で読んだ本その1。それぞれに幻想的であったり、SF小説の短編みたいな作品もあり、追い込まれていく心理描写を綴った作品あり。「パウリーナの思い出に」の最後はちょっと驚かされた!ゾクゾクする。でもこれまでもが主人公の勝手な妄想だとしてもお…

尾崎俊介「S先生のこと」

本屋さんで何回か手に取り迷っていたけれど購入。装丁にも惹かれた。オコナーなどの翻訳でも知られる須山静夫を師とする尾崎氏が綴った先生への思いがどのページにもあふれている。須山先生自身が抱えていた悲しみや喪失感、だからこその厳しさ。深いかかわ…

中野翠「金魚のひらひら」

ふと気がつくとこのシリーズが出ると何気なく買って読んでると思うと。そして一年を振り替えってそうそうこんなことあったなとかこういう人が注目あびてたなとか思い出す。そこに中野さんの好きな落語や映画の話がミックスされて面白い。 今回はやっぱり毒が…

川上未映子「すべて真夜中の恋人たち」

今年1冊目読み終わり本。あんまり好きじゃない女の人が出てくる。主人公の冬子もとらえどころのない感じだ。 こんな事おこらないんじゃないのかなと思いつつ、反対にリアルさを感じたりして。三束さんの誕生日のデイナーのあとの光景はちょっとキュッとする…

小川洋子「人質の朗読会」

小川洋子さんの小説には静けさがあって、今回も読み始めた途端にその静かな世界に引き込まれた。エロティックなものまでしんとしていて冷たく美しく輝いているけれど今回エロティックなものは少なかったかな。週刊ブックレビューで取り上げられた時に人によ…

気になり本

野谷 文昭編「日本の作家が語る ボルヘスとわたし」 だけどボルヘスは読んだ事がありません日本の作家が語る ボルヘスとわたし作者: 野谷文昭出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/09/28メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (6件) を見る

小川洋子 福住一義「小川洋子の「言葉の標本」」

小川洋子さんの著書から切り取られた言葉の数々、標本のように展示されている。物語から切り取られた言葉はまるで詩のようだ。 言葉を作品から切り取ると言う事は福住氏が語られているように「生きている言葉」を一度「殺す」ということなのかもしれない。 …