絲山秋子「忘れられたワルツ」

 すらすら読めたのに後からじわじわ来る。7編の短編。それぞれの短編の映像を頭のなかで空想しながら読んだ。
 たぶん震災をこえて書かれていて直接ではなかったりするけれど身体のどこかに残された寂寞としたものに響いてくる。「NR」はSF?って思ってしまった。それと注文の多い料理店も思い出してしまった。あと 絲山さん独特のひゅっとしたかっこよさがあって「ニイタカヤマノボレ」はこの中で一番好きだ。「神と増田喜十郎」にはまたしても何もできない神様が出てきて自分の中でこの間読んだ「神は死んだ」とつながっているような気が少しした。こういうのって(本と本が繋がる)時々あって不思議だなあと思う。

忘れられたワルツ

忘れられたワルツ