堀江敏幸「なずな」

「なずな」少しずつ読んで読み終わった。友達が一日で読んだと言うのを聞いてびっくり。今回はけっこうなスローペースで読んだ。最初からあれ?なんだかいつもの堀江さんの作品とはちょっと違うなあと思った。より生活が描かれていると言うのか・・・・・なずなちゃんのせいで読んでいる間ずっと小さい人の発する温かい体温や甘い息を感じていたような気がする。ここまでの肌触りを堀江さんの作品から感じたことってなかったかもしれない。そのかわり瞬間に感じたあの感覚とかは今回の作品では少なかったかもしれない。変わらない部分は変わらない部分としてあるんだけどより人の中にはいっていくような気がした。

 それにしても新生児の日々の様子をこれだけ詳しくしかも優しく愛しく見守るように綴られているのにはびっくりした。堀江さんのそばにもしかして小さい人がいるんじゃないのかなと思ったほどだ。
小さい人から広がっていく世界、小さい人が遠ざかっていくような感覚。
 
 作中作品、まどさんの詩や、絵本が出てきて楽しかった。

なずな

なずな