戯言スクラップブック

また日記を書き始めました。読んだ本や聴いた音楽など CD棚 https://kankoto.hatenadiary.jp/ 

真夜中の駅

 昨夜は天気が不安だったので急遽日帰りする事にした。ライブが終わって時計を見たらなんとか帰れそうだったので急いで下北沢から小田急に乗って新宿へ。この新宿に到着するのがもう5分早かったら最終の長野行きの新幹線にも間に合ったのだけれど今から東京駅に行っても間に合うかどうかわからなかったので諦めて最終のバスで帰ることにした。新幹線で帰れるものなら帰りたかったのは地元の車を新幹線の駅に止めていたからだった。真夜中にあの立体の駐車場に行くのがなんとなく不安だったのだ。

 以前平日にこの最終のバスに乗ったらなんと乗客が自分ひとりだったことがあり随分気まずい感じだったけれど今夜はディズニーランド帰りの女の子のグループなど10人くらいお客さんがいたのでほっとする。新宿駅で買ったコロッケとおにぎりと食べて一眠り。

 午前1時前に新幹線の駅にバスがついた。心配してた雪も全然降ってなくてちょっぴり気抜けした感じ。しかしバスが止まった停留所と自分が車を止めた駐車場は高架駅を挟んで反対側にあった。一緒におりた女の子はむかえに来ていた乗用車であっという間にいなくなってしまった。駅前のいつもならタクシーが数台止まっている場所にも一台も止まっていなかった。まさに人っ子一人いない状態。
 仕方ないと思い高架駅の階段を昇っていく。照明も落とされていて青白い光が灯ってるだけだ。駅にはシャッターが落とされていてもしかしたらこのシャッターの奥に宿直の駅員さんがいるのかもしれないけれどもうまったくの無人状態だ。自分の立てる靴音と自分の動く影だけ。心配していたのはこういうところに田舎の不良がたまっていたり、強盗とかがいたらどうしょうという不安だったけれど、さすがにこんな真冬の極寒の夜中にそういう人もいなくて本当に自分ひとりだった。薄闇のなかを歩いているうちになんだか不思議な気分がしてきた。現実じゃない場所を歩いているような感覚だった。恐がっていたけれど喜んでいたような気がする。なんだろう・・・・あれは。
 でももう真夜中にあれをやりたいかと言われれば嫌ですけど。