よしもとばなな「王国1〜3」「アナザーワールド 王国4」

 文庫本で出た「王国」3冊とその続編である新潮に載った「アナザーワールド」を一気読みした。読みやすくてさらさらと読めたと同時に自分にとっては読みにくかったりした。本質を言い当てていると思うし、人間の芯の部分てそうだろうなと思うし、そこはとても共感できる部分だ。でも今の自分には今のよしもとさんのスピリチャルな空気がどうしてもなじめない。出てくるそういう人々に関してもやっぱり身近な感じは抱けなかったりする。でもよしもとさんの日記とか読んでいると彼女の周りはそういう空気に満ちているんだなと思います。
 だけどじっくりと立ち止まらせてくれるような言葉が出てくるのできっとこれからも読んでいくと思う。

   彼女は安息の地を見つけ、私は別の世界の扉をあけた。どちらがいいとか悪いとかそんなものはない。また出会うこともあるかもしれないし、ないかもしれない。私が考えることではない。ただ生きていくだけ。生きていくっていうのはきっと、流れて変わっていくことなのだろう。そして植物が何か枯れて代が替わろうと同じ種類の種は同じ種類の葉を出し同じ花をつけるように、私が私であるたったひとつの命の芯みたいなものが、きっと生きていくということのなかだけにあるのだろう。

 
こういう言葉を読むとぱっと気持ちが広がる気がするし勇気付けられる。


王国〈その1〉アンドロメダ・ハイツ (新潮文庫)

王国〈その1〉アンドロメダ・ハイツ (新潮文庫)

新潮 2010年 02月号 [雑誌]

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