コンラッド「闇の奥」

 光文社の古典新訳文庫の一冊。「闇の奥」は読んだことがなかったので初読みがこの新訳文庫になる。今までの翻訳本は難解らしいけど(訳者のあとがきによると)新訳本は読んでいて停滞することなくぐっと集中して読めた。
 やっぱりそのコンゴの密林の中の空気、じっとりとしていたり、音さえないような、そういう空間を頭の中に思い浮かべながら・・・・。話の進み方や、マーロウの感情や、そういうものよりさらにその空気の方が自分の中では印象に残った。クルツが登場してからはあんがい短いのでちょっと拍子抜け。クルツの最後の言葉「怖ろしい!怖ろしい!」と物語の最後の方の「あまりにも冥すぎたーあまりにも冥すぎた・・・・」という言葉の表するものがなんなのかが掴めずにいる。

闇の奥 (光文社古典新訳文庫)

闇の奥 (光文社古典新訳文庫)