長嶋有「夕子ちゃんの近道」

 長嶋有さんの小説を読んでいるとずっと終わらなさそうな、終わらなくてもこのままそこに在る毎日をずっと書いててもらっていいような・・・・ずっとそれを読んでいたいようなそんな気になってしまう。もちろん終わりはあるんだけど。山荘ものだと夏の終わりだったり・・・・。それでも「夕子ちゃんの近道」の唐突な終わり方は意外だったな。前半のちょっとだらりとした感じ(旨く表現できない、その緩さがとてもいいんだけど)から意外な展開、そして最後の舞台がフランスと言うのもちょっとなんか違和感があった。僕のこともなんだかつかみ所のないような感じで、もう一回読もうかな。

 舞台が骨董屋さんということもあり、川上弘美さんの小説も思い出してしまう。(あの話も古道具屋さんを舞台に色んなちょっと変わった人が出てくるはなしだった)

 それから文庫本についてる帯の裏には僕がフラココ屋の店主と知り合うきっかけが綴られた話が細かい字で印刷されてたり、しおりがなんとフラココ屋の宣伝のしおりだったり、細かいところがこっている。

 でも読んでいる間のあの居心地のよさ。やっぱり長嶋有さんの小説はいいなあ。

夕子ちゃんの近道 (講談社文庫)

夕子ちゃんの近道 (講談社文庫)