橋本治「夜」

 以前読んだ「蝶のゆくえ」がなかなか良かったので買っていたんだけど、週間ブックレビューで取り上げるというので読んでみた。家を出て行く男の人の話ばかりで、なんだか割り切れないような・・・・しかたないような・・・・今、ちくま文庫からでた源氏物語を読んでたりするので、男ってそういう生き物なんだろうなと思ってしまえばそれですんでしまうのだけれど、そんな感想でいいのか?
 帯に「男の心の中には何があったのだろうか?」と書かれているけれど何があったのかはちっとも分からなくてむしろ女の人の感情ばかりが描かれているような気がする。もやもやした鬱屈のような・・・・。

 しかし最後の「暁闇」だけはちょっと違って男同士の恋愛の話でこれはちょっとかなり衝撃的だった。それぞれ心のうちが書かれていて、ああ、こういう感情なんだとわかって、でもどうしてもそれぞれには交じり合わないというのか、受け止めることは出来ないんだなというか、お互いのことが好きであってもその求めてる恋愛の形が違う。
 ぞっとするほどの冷たさ・・・・。凄いなーと思う。

夜