堀江敏幸編 「記憶に残っていること―新潮クレスト・ブックス短篇小説ベスト・コレクション 」

今までクレスト・ブックスで出された短篇集の中から堀江さんが選んだ10編。

「止島」を読んだ後に読んだので、ここに書かれている短篇のうまさにちょっと驚いたと言うのか…。どの短篇もするどくうまい!その鮮やかな終わらせ方に「まいりました」と言ってしまいそうに。プロだなあ…。
どの物語にも体の奥の臓器をぎゅっとひっぱられるようなそんな感じにさせられた。堀江さんも書いていたが「人はなにかを失わずになにかを得ることはできない」 しんとした孤独が漂っている。孤独のなかにあってもだけど生の強さ、ある意味しぶとさも感じられる。
そこにはいなあ誰かの事を思ってみる。失ったものはだけど力になって生きている、思いとともに。

見知らぬ国の見知らぬ人達に思いをよせながら読んだ。たとえその人達が作者に作られた人々であっても。ここではない場所にいっていた。

記憶に残っていること (新潮クレスト・ブックス 短篇小説ベスト・コレクション)

記憶に残っていること (新潮クレスト・ブックス 短篇小説ベスト・コレクション)