金井美恵子「昔のミセス」

 1900円もするのでさんざん買うの迷ったけれどやっぱり読んだら面白かった。話はずれるけれど最近本の値段が高くなったなーとつくづく思う。普通の小説の単行本での1600円くらい普通にする。へたすると1800円位する。うーん・・・・。

 この本、前半は金井さんがミセスに連載していたエッセイが中心、後半は他の書かれた文章。古いミセスに載っている記事などについての文章でこれが自分が生まれる前のものだったりして、その頃の時代の「モダン」と言うものの空気が金井さんの文章を通して流れてくる。面白かったのは今他の本で読んだりした森茉莉とか石井桃子とかの話が出てきたりしてなんか・・・繋がってるなあと思ったりした。

 

 豊かな時間も退屈な時間もあり、無為な時間も忙しい時間もあったうえで、別に一日一日を大切にするでもなく生きてきたわけですから、現実的な「物」としても、あるいは精神面でもですが、様々なガラクタを所有してしまいます。大人になるということは、そうした様々なガラクタ(かけがえのない人生の断片)を、自分の人生の身丈にぴったり合わせて整理のできる合理性のなかに、どこかポッカリとそこだけが別の輝きを持っている自分の中の<少年性>とか<少女性>の特別の箱をひそかに持つ、ということでしょう。

                                         がらくたの山のなかから

昔のミセス

昔のミセス