絲山秋子 「ラジ&ピース」

 帰りに新大阪駅の本屋さんで買う。これの載っている「群像」は持っているけれど絲山さんは好きなので買ってしまう。そしてしなのの中で読んでしまう。

 フリーのアナウンサーの主人公が新しく訪れた群馬と言う土地。ほんの少しだけ知っているのでちょっと思い浮かべながら読んだりした。真夜中の越後湯沢駅や、上里SA。この間読んだ川上さんの本にも出てきた松井田はいつも東京に行く時に車で通ったりするので今度温泉にでも行ってみようかなとか・・・・。

 前橋という街の閑散さを自分自身と重ね合わせてみる主人公。絲山さんは本当にこういう風に地方の都市というのか街というのか、その色を感じさせるのが本当にうまいなあと思う。

 ある部分にリスナーとのつながりに気づくところがあってそこがとても意外だった。ぱーっと広がっていくようなものを感じた。心が寄り添っていくという言葉が意外だった。

 単純に解釈して前向きな事を言ったりもできる小説であるけれどそういう風には読めないしもっと色んなものがまじりあった物だと思う。そっとそのあいまいでもある感情をしまっておきたいかな。

 もう一編の「うつくさま ふぐさま」はオトコと別れるということの爽快感が気持ちよかった。こういうのもあるよな。

ラジ&ピース

ラジ&ピース