川上弘美「風花」

 単行本がでた時に買ったけれど少しそのままにしていた。川上作品の中ではちょっと・・・・な感じかもしれない。「真鶴」の衝撃が強かったので。
 赤の他人が一緒にいることってどういうことだろう・・・・夫婦になるってなんだろう・・・・とか考えてしまう。なんか不思議だな。そのひとのことがとても好きなの?本当に好きなの?それもわからない。ただただ夫に恋人がいるという事実が悲しい。男の人はずるいなあ・・・・現実をつきつけてあとは黙り込んでしまうなんて。他の女に歯磨きさせてる男なんて、離れたくないと言う女に「プライドはないのか」なんて言う男なんて、と思ってしまうけどそんな現実を突きつけられたら意地でも別れたくなくなるのかもしれない。

 面白くなってきたのは後半でがんばってがんばってるうちに妻は強くなってポンと突き放すようになったりする。なんかでもそういう頑張りもこちら側から見てると切ないんだけど・・・・それとは裏腹にもとのさやに戻ろうとする夫に腹が立つ!こいつ!って思う。でも男の人なんてこうなのかなとも思ったりして。真人という叔父さんなんてまさに憎めない感じなのだろう。

 最後、どちらへ向かうふたりなのかわからなかった。川上さんの中では決まっているのだろう・・・・。でも自分のなかではわかれていくのか二人寄り添っていくのか決められなかった。どこへもいけなかった。う〜ん。

風花

風花