藤沢周「雪闇」

 
 これ読み始めてちょっとくらいにモーサムのアルバムが出たので2,3日読むのを中断してた。やっぱりちょっとそれぞれ集中したかったから。藤沢さんの作品て軽く読むって言うんじゃなくてその世界にどっと浸るのがやっぱり快感。これは以前「ダローガ」という題で出てた作品を文庫化されるにあたって「雪闇」と改題されたもの。ハードカバーはたしか持ってなかったので文庫本を買いました。

 藤沢作品読むの久々だったけど読み始めたらもう藤沢作品の世界に呼び戻されたなあ。独特のセリフまわし。今回は晩秋から冬への新潟が舞台で数回行ったことのある新潟の風景を思い浮かべながら読んでいた。主人公が三味線を弾くときに新潟の風景や新潟に降る雪や、海や、そういうものに思いを寄せながら弾いてる様が描かれてて、音が動いていく様、高まりとか色だとかが言葉によって実際にあるもの、存在感を持って入り込んでくる。
 新潟弁がいっぱい出てきたり、藤沢さんの新潟への思いがなんとなく感じられる。全然、外側の私が読んだ印象と地元の人が呼んだ印象とはまた違うものなのだろうか・・・・。
 いつもどおり主人公がぎりぎりな感じになっていく。そこが藤沢作品の好きなところだけれど、最後、主人公の選んだ方向に、でも・・・・実際どうやって食べていくんだろうか?生活していけるんだろうか?とか下世話なことを考えてしまうのが女ってもんですね。

 バーのマスターの渡辺をいかりや長介思い浮かべながら読んだり、原田芳雄思い浮かべながら読んだり。

雪闇 (河出文庫)

雪闇 (河出文庫)