戯言スクラップブック

また日記を書き始めました。読んだ本や聴いた音楽など CD棚 https://kankoto.hatenadiary.jp/ 

山本精一 灰野敬二 @高円寺Show Boat

行ってきた〜。開場15分前くらいに行ったらもうけっこう人が階段の所に並んでた。でも今日は前売りの人から入れてもらえたのでちょっとラッキーだった。しかしドリンクが高い…しかもジーマはプラス100円だったよ。ここに来るのは山本さんと三上寛JOJO広重さんを見に来て以来。あの時もすさまじかった。山本さんが地味に見えるくらい二人のパワーが凄くて。
そして灰野さんとのを見たのはたしか去年?大阪で。
ステージ上には椅子が2脚。12弦ギターが立て掛けてあったので左側が山本さんとわかる。灰野さんの方はパイプ椅子だけど山本さんの方は学校の椅子みたいな感じだった。
まずは山本さんが登場。日曜に続き12弦ギターで2曲演奏。 ギター一本でここまで音に厚みが重ねられるって凄いな〜と、見入ってしまう。細かく震える左手、姿がとらえられないくらいの右手、それでいて時々弦の表面を軽くやさしく触れているだけだったり…。 足元の器材をカチっと踏むと音色がかわったり、音が重ねられたり、自由自在に音が操られていく。そしてその中に自分が浸ってしまう。
2曲弾きおわって軽く頭を下げて袖に下がる山本さん。
続いて灰野さん登場。黒のフリルのブラウス、長い髪の毛サングラスの独特のいでたち、しかし、足が細い!
灰野さんは一曲。こちらはエレキで。音が凄かったなあ〜そして高音で歌われる声。なんか失礼だけでおばけ出てきそう〜とか思ってしまった。たしか前もそんな事思ったかも(汗)会場中が息をつめてその様子を見てるのでその皆の集中度でハコの空気が薄くなっててなんか息苦しく熱い。
一曲終わって袖にさがられ、しばらく間があってそのまま今度はふたりで?とか思って落ち着かずいたら15分休憩のアナウンスが入る。ふーっといったん肩の力を抜く。後ろを振り返ると椅子席の後ろにも人がびっしりいて、これだけの人が固唾を飲んでステージを集中して見てたんだと思った。
トイレから戻ってみると椅子は下げられ、マイクスタンドが一本ドラム前中央に、何のマイクかね〜?なんて友達と言ってた。ふたりが登場して、山本さんは今度はいつものエレキに持ちかえる。そして灰野さんは中央にあったマイクを引き寄せ最初からあった二本と計3本が灰野さんのもとに。「3本もいったい?」「たぶんそれぞれに役割あるんだよね」などと友達とささやきあう。

いや〜この第2部がすさまじかったです。あ、ちなみにおふたりとも立って演奏。 灰野さんがその3本目のマイクを引き寄せてシャウト!それがループされていく。叫び、語り、どんどん積み重なって行く中、左の山本さんのギターがまたするどく切り刻むようなアバンギャルドなギターで打ちのめされるような感じ。動きもジャツ!ギャッ!って感じでこれ、これ!ってちょっと興奮。
すさまじいその声とギターの応酬、その後灰野さんがギターを持った辺りから混沌とした世界へ。なんか魂持って行かれるような感覚。いったいここにいるようで、まったく別の空間にいるような、何回か気を失いそうになる。途中、山本さん、また12弦ギターに持ちかえる。灰野さんの奏でるノイズの中その12弦の音が交わってまたぼーっとなる。頭の中で山本さんの暗やみに揺れる手の平が…。
そして後半、まただんだん激しくなっていって灰野さんの動きが背をのばしたりちぢめたり、ギャ〜インと言う感じで弾きまくり。またエレキに持ちかえていた山本さん、おもむろにギターを置き後方へ。来た!ドラム!なんと言うのか鋭いドラム。瞬間瞬間にバシっとならされる、そして手前にはのけぞりながらギターを鳴らす灰野さんがっ!も、もう、なんだこれ〜!脳の中で何回も爆発がおこってるような感じ。
そしてラスト、おわりに向かってのクライマックス。再び戻ってきた山本さん、マイクをかかえて叫ぶ!叫びの応酬〜!
第2部のこの一曲長かった〜。拍手からアンコールへ。アンコールは短めなノイズっぽい曲だった。山本さんが遠慮がちに小さな声でコーラスしてたような…(笑)
もう、本当に精魂つきはてたような気がしたよ(見てる自分が)なんか脱け殻状態〜。ただ疲れた〜って言うのとは全然ちがって、なんでしょうね…。いったい今見たことが現実だったの?とも思うような何とも言えない感覚。フロアもフーッって殺してた息を抜くような感じ。ひとり終わった後に叫びまくってる人がいましたが、どっぷりいっちゃう気持ちもわからなくもなし。
見てる方はこんな状態なのにやってるふたりは演奏終わると割に平静にひょうひょうと帰っていくんだよなあ〜。

帰りがけフロアに豊田さんを見つける。見にきてらっしゃったみたいで、彼の日記が楽しみです。
外に出たら街全体濡れていた。地下にいる間に雨が降ったみたい。
きれいなムラサキは満席だったのでなんでも300円の居酒屋へいく。ひとり1100円でした〜。食べながら、飲みながら、だんだん現実空間に戻ってく。
山本さん早くMOSTに戻ってほしいよねと話ながら飲みました。