レベッカ・ブラウン「家庭の医学」

行きの新幹線で一気に読んだ。癌に侵された実母が死にいたるまでの日常が淡々と静かに描かれている。大げさな感情の表現とかいっさいないし、病をきれいに飾ってもいない。だけど淡々と描かれる風景に心を揺さ振られる。
死にゆく肉親を死にゆく過程をひとつひとつ確認しながら過ごして行く事はなんて残酷なんだろう…。
昨年、義父が亡くなったが本当に突然だったので現実の事と今もなんだか思えなかったりする。人の死ってなんだろう…。
こんな事言ったらおかしいかもしれないけど著者が描くどの場面もなぜか美しく愛しい。文章によって泣かされるとかそういうのではなく、自分の中の底の方に静かにあたえられた文章。きりりとした強さもともに。

家庭の医学 (朝日文庫)

家庭の医学 (朝日文庫)