イサベル・アジェンデ「日本人の恋びと」
この間紀伊国屋書店で見つけて買おうかどうしようか迷いながら買わずにいた作品。図書館に置いてあったので借りてきました。
イサベル・アジェンデと言えば「精霊たちの家」。とはいえ読んでません。なので今回が初アジェンデ。南米の作家なのでてっきり幻想的な物語かと思っていましたが舞台は現代のアメリカで老人ホーム。ホームで働くことになった若い女性の目を通してこの物語の主人公のアルマの生涯が綴られていく。なんとなく大河ドラマ的な戦争や人種の違い、壮大な物語なんだと改めて思ったり。けれどミステリー仕立てな部分もあり、それが徐々に明かされていくのでとても面白くあっという間に読むことが出来た。時代によって夫婦とはなれなかった二人の愛と友情で結ばれた夫。孫たちの現代の恋愛。永遠に続く愛を現した大恋愛ドラマ。そこがしかし自分がすんなりと入り込めなかった部分だった。これはもう自分の心が純粋ではないからとしか言いようがないけれど。こんな風に真に人を思い続けることが出来れば羨ましいと思う。映像作品にすればすごくいいと思った。
- 作者: イサベル・アジェンデ,木村裕美
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2018/02/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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森見登美彦「太陽と乙女」
森見氏がデヴュー以来小説以外に書かれた文章14年分。この本のことを森見氏は 眠る前に読むべき本 と定義付ける。確かに眠るときに1篇2篇ポチポチと読んで意識がぼーっとして眠るにはこういう本が一番いいな。現にこの本を読みながら眠ったりした。
ひさびさに読む森見氏の文章にいいなと思う。特に序盤の読書に関する文章とかわくわくする。富士山に登る話や学生時代の話など読んでいて楽しい。しかし彼のスランプに関する話になると楽しく読むという感じではなくなる。そんな重苦しく書いているわけではないけれど、やっぱりスランプの苦しみが伝わってくる。あえてそのスランプ時の文章もここにまとめられている。自分自身のこともちょっと考える。何かを生み出してるわけではないけれど自分の生活の事。スランプのトンネルを抜き出してのトンネルの向こうの不思議な世界の物語を楽しみにしている。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/11/22
- メディア: 単行本
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そうやすやすとは退場しない
冬の話ですが。 昨日は雨が雪にかわったのでこれは雪かき決定かなと思ったら道路の雪はほぼとけてくれたのでほっとした。今日は暖かくなるといっていたが案外寒い。ハンドベルの練習帰りにお昼を仲間と食べに行きまったりとしてしまった。これからの時期困るのは服装だ。もうさすがに冬物コートは着れなくなってくる。ぶるぶる震えながら寒さを我慢なんてこともある。
アーテイストの訃報を聞く。なんて理不尽なと思ってしまう。私は直接のファンでないので簡単にあれこれ言うことはできない。けれどやっぱりこの年齢でと思うと理不尽に思ってしまうのだ。
豊田徹也「アンダーカレント」
漫画なんだけどいいよね。この間読んだ穂村さんの読書日記にたぶんのっててポチったんじゃないかな。もうほとんど自分から漫画を読むことってなくてこうやって誰かが面白いといった物をアマゾンで頼んで読むという感じ。
夫に疾走された銭湯の女主人が主人公。臨時で雇われた謎の男性、疾走した夫を探す探偵、昔はやくざ者だった町内の老人、もちろん疾走した夫と味のある人たちが出てきて静かに展開していく物語がとても良かった。
これドラマか映画にしたらとても素敵なのになあと思った。頭の中でこの人はこの役者がいいなとか想像しながら。とりあえず老人は麿赤児で確定。探偵は小栗旬か大泉洋。どっちのパターンも見てみたい(笑)夫 萩原聖人か綾野剛 雇われた男性は若いころの小林薫なんだけどなあ。
と妄想が膨らみます。
- 作者: 豊田徹也
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/11/22
- メディア: コミック
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ダジャレおじさん
雨が途中雪になるかと思ったけれど雪交じりの雨でほっとした。霙とも違う感じ。明日は完全に雪マークなので雪が降りそう。積もるかな?今さら雪かきしたくないなあ。でもこれが最後の雪になるかもしれない。
ドラマも続々と最終回。昨日の夜は録画しておいた99.9を見る。最初そんなにでもないかなと思ったけれど回を重ねるにつれ面白くなった。細かいネタがあちこちに隠されてて面白い。ネタ探ししちゃって本筋が頭に入らなかったり(笑)そしてこのドラマというと香川照之と松潤のダジャレ合戦。夫がこれが好きでこれに感化されてダジャレをしょっちゅう披露するのでうるさい。しかも完全におやじダジャレ。なんか・・・え・・・ああ・・・としか言えないな(笑)最終回に庄野真代が」出てきて大喜びだった(世代だねえ〜)
最終回になったことだしこれで徐々にダジャレブームも去っていくことだろう。会社でも言ってたらしい。会社の人たちもさぞや迷惑だっただろう。
今日から本格的にヨラテンゴの新譜を聴きますよ。今回は激しい曲は(アイラがギターギャウンギャウンやる曲)とかないんだけどヨラはヨラの音なんだよなあ。東京に住んでないからアマゾンで頼んでしまった。みんなのおちょこ写真(ユニオンの特典がおちょこ)が羨ましいぞ!
神藏美子「たまもの」
朝、新幹線で昨日紀伊国屋で買った「たまもの」を一気に読む。この写真集が出たのはいつだっただろう。印象的なこの表紙の写真集が池袋のパルコだかリブロだかに平積みされてた記憶(曖昧)何回も手に取って買おうかどうしようか迷っていた。その後末井さんの本は何冊か読んだのだけれども。
そして今朝読んだ。どーっと押し寄せてきてしんどかった。かなりこの中に入ってしまった。たぶんあの頃に買って読んでいたら到底理解できなかった。自分で選択しておいて手放したものを失うもったいなさに気持ちが揺れる著者のことを自分勝手なひどい女と思ってそれで終わりだったかもしれない。だけど末井さんに惹かれる気持ちも坪内さんとの関係を手放したくない気持ちも今なら理解できるような気がする。
坪内さんにはない裸の写真やエロテイックな末井さんの写真。末井さんは生々しい。
しばらくこの世界から抜け出せないかも。途中までしか読んでなかった末井さんの日記を引っ張り出してきてしまった。